こんばんは ふすま屋ヨメです。
1年以上前から打ち合わせを重ねてきたお寺の大改修工事が完成しました。
工事にあたり、ご住職から襖のお話をお聞きして
「一度京都のショールームに行きませんか」と提案させて頂き
ふすま屋の仕入れ先である加徳さんのショールームへ

加徳さんの大番頭さんに相談にのっていただきながら、
紙を選んでいただきました。
型押しの襖は、寺紋の型板作成から始まり、型板が出来上がったら、
選んでいただいた和紙に襖下地に合わせてバランス良く型押しをしてもらい紙が完成、
そこからはふすま屋さんの張るお仕事です。

光の当り方や、昼間と夜でも見え方が違います。
美しいですね。

寺紋の型押しの襖を開けると、古い襖絵が並びます。

元々お寺にあった古い襖を工事が始まる時にお預かりし、
専門の業者にお願いして、襖から絵を外し、悪いところを修復して頂き、
新しい襖に張れるようにしていただきました。
すごく綺麗になっていてびっくりしました。
京都の修復の技術はすばらしいですね。
作業工程も少しお見せします。
古い襖から外した紙は新しい襖には巾が足りませんので
新しく作った襖に、上から張り込んでいます。
昨年引退した親方に助っ人で来てもらって
3世代の職人が張り込みました。
修復した襖絵は
竹の絵の中にかわいいスズメがとまっているものと、
迫力がある鷹の絵です。

こちらのハスの絵の襖は、巾広の襖なので紙を張り合わせています。

巾が広いので縁を打つのも踏み台が必要でした。

壁にも同じ紙を張っていきます。父ちゃんが頑張って張りました。

襖と壁面とでハスの絵が続いて一つの空間になりました。

作業をされていて、床の養生が取れなかったので、完成形が撮れていません。
また改めて見に行かせていただこうかと思っています。
床に天井やハスの絵が映るらしいので見るのが楽しみです。
そして、玄関の坪庭の壁面に木曽アルテック社さんの漆和紙を張らせていただきました。
ご住職が木曽アルテック社さんのショールームに見に行かれて選ばれたこだわりの和紙です。

たくさんの障子の張替に、大きな襖に、屏風、
店の中がお寺の襖と障子でパンパンですごいことになっていました。
1回で持って行けないので、何度も往復しました。
畳屋さんもものすごい枚数でした。
建具屋さんのカッコいい建具も入っていて、
色んな職人の技が集結していてすごいなぁと思います。
【令和の大改修】として、施工業者の一覧に名前を記してくださっていて感動しました。
息子にとっても大改修に関わらせていただく貴重な経験をさせて頂けたことに感謝をしています。
落慶法要の手ぬぐいを頂きました。

襖のスズメと鷹と本堂と寺紋、そして青空 素敵ですね。
ご住職から「ブログ楽しみにしてますよ」と言っていただいていますので、
色々と載せさせていただきました。
善福寺さん 京都府舞鶴市京田15
お寺に納めさせていただき、その翌日から
【全国ローカル鉄道サポーターズサミットin枕崎】へ参加するために
夫婦で鹿児島県枕崎市へかなりドタバタで出発しました。
サミットでは、建築家でデザイナーの川西康之さんの講演がありました。
身近なところで言えば【はなあかり】のデザインをしておられます。

先日はなあかりのおもてなしをした話を川西さんにしたら、
「これからもどうぞよろしく」と言われました。
ヨメ愛用の筆箱は川西さんデザインのえちごときめき鉄道のリゾート雪月花なので、
筆箱を見せたらめちゃくちゃびっくりされました。
「本業はふすま屋です」って言ったら、「え!!」って驚かれて、
「一昨日 納めさせていただいたお寺の襖です」と言って、お寺の写真を見て頂きました。
黒谷和紙や漆和紙の話など 鉄道とは違う話でしばし盛り上がりました。
また川西さんのお話を聞きたいなと思った出張でした。
お問い合わせはホームページ
https://fukuhara-hyougu.com

